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古都で働く、プリングルズ大好き似非システム管理者が、お仕事関係の備忘録を書いたり、日々のあれこれを書いたり。

   
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[修理終了]ST31000520ASの物理障害
結果からいくと・・・1TB分のデータ取り出せた!

以前のエントリで、1TBのHDDから異音がしてデータにアクセスできなくなったと書いたのだけれど、あれから数ヶ月。ちょっとずつ修理用の環境を整えて、やっと着手できた。データをddしている間は祈るような気持ちで過ごした(いや実際には十数時間かかったので普通に寝て起きて仕事に行ってたのだけれど)。

結果として上手くいったので良かったけれど、自分が作った環境がどれくらい結果に影響しているのかは分からない。もしかしてこんな環境全く意味がなかったのかもしれないし。あくまで自己満足の域を出ないことはご承知ください。

HDDを開くにあたって一番気になること、それは「クリーンな環境」。大掛かりなクリーンルームなんて手が届くはずもないけれど、多少の工夫で小さなクリーンベンチ程度なら作れるんじゃないか。ということで準備を開始。

買ったもの

・HEPA対応空気清浄機用フィルタ
小さな卓上タイプの空気清浄機に使うフィルタが安かったので2個購入。でも小さいと流量も少なくなる訳で、やはり大きくて流量も多い方が信頼できると思う。1個1000円くらい。

・PC用ファン 60mm 3pin電源タイプx2
エアフィルタに空気を送るため。当初はUSBケーブルを使って電源を取りファンを回すつもりだったけれど、色々考えた結果使ってないATX電源でファンとHDDを回すことにした。なのでHDD電源→3pinファン電源変換コネクタも購入(でも家に余ってた)。1個800円くらい。

・およそ W50cmxD40cmxH30cm くらいの透明衣装ケース
透明なボックスをあれこれ物色してみた結果、ホームセンターで見つけ た蓋付きの透明衣装ケースが安価で大きさも手頃だった。確か680円とかだったと思う。これもポリプロピレンだったので接着剤を選ぶ。加工は、もっと高 いケースになるとしっかりしている分だけ硬いのでこれくらいで十分。

・腕カバー付き薄手ゴム手袋
透明ケース内で操作をするために使用。800円くらい。

・接着剤
エアフィルターと容器を接着したり、ゴム手袋と衣装ケースを接着したり。ポリプロピレンが接着できないとダメなのでコニシの「ウルトラ多用途SU ソフト」。ちょっとお高め、でも600円くらい。

・テクノワイプ C100-S
衣装ケース内を掃除するのに、拭き取りに使ったクロスのせいで紙の繊維とかが出ると逆効果になってしまうので一応。1000円くらいかな。

・フィルタを収める容器
100均で、ちょうどエアフィルタが入りそうな保存容器を見つけたのでケース代わりに。ポリプロピレンなので軟らかいとはいえ、穴あけ加工はやっぱ面倒。そして、普通の接着剤では接着できない。

・窓の隙間を埋めるスポンジテープ
これも100均で。衣装ケースに蓋をしてもかなり隙間があり、内圧がちゃんと正圧にならない気がしたのでスポンジテープで隙間を埋めた。2箇所、10cm弱だけ埋めない状態にして、そこから空気が出るように(ちょうどケースの取っ手の部分)。

・トルクスドライバーセット
自作クリーンベンチとは関係がないけれど、HDDを開けるのに必要。あと、iPhoneの分解とかもできるようになる。iPhone用のは持ってるけれど。1000円くらい。

ファン、HDDの電源に使うATX電源、PCとHDDをつなぐSATA→USB変換アダプタは元々持っていたので購入せず。あと、ATX電源の電源を入れるためのボタン基盤も購入した。ATX電源の起動テストができるやつ。

ここまでを少しづつ買い揃えながらシミュレーションして、最終的に組み上がったクリーンベンチがこれ。










クリーンエアーは吹き下ろし式になっていて、下の蓋の隙間から出て行く仕組み。ケースの横に穴を開け、ゴム手袋を接着して外気とは遮断した状態で内部の操作ができるようにした。穴あけ加工には最初ホールソーを使ったけれど、円カッターを何十回か回してやると衣装ケースでもきれいに穴が開いた。

まずしっかりと内部を掃除してから蓋上にHDDや工具、テクノワイプなどを載せて上から衣装ケース本体を被せてセット。必要なケーブル類を隙間から引き出しておき、ファンの稼働開始。しばらくファンを回してケース内の空気を排出し、できるだけきれいな空気で満たされた状態を作る。エアフィルタの透過流量と排出量、ケース全体の容量から計算すれば大体の目安は分かると思うのだけれど、その辺りはなんとなくで・・・まぁ一晩くらいファンは回しておいた。

そして肝心の、HDDを開いて押しがけする作業。その様子は一応動画にして保存しておいたのでよかったらご覧あれ。4分くらいで蓋を開けて手回し開始、6分くらいから電源を入れてみるのだけれどHDがすごい音がしてびっくり。only my railgun演奏するのかと思った・・・



ヘッドが落ち着いたところで蓋は閉めなおし、そのままデータの吸い出しにとりかかるもののHDDが見えず・・・すわ失敗か?と思いつつHDDを再起動させたら、無事にWindows上で見えた!見えたらコチラのもの、用意していた同型番のHDDにイメージコピー開始・・・でも途中でコピー失敗・・・やはりダメか?

しかしここで諦めてはいけない。読み取り不良のHDDからデータを読みだすなら「dd_rescue」。HDDから読み出しさえできれば、何日かかろうが読めるセクタから順次データを読みだしてくれる強力なコマンド(ただしlinuxに限る)。knoppixに入っているので、久しぶりにknoppixをダウンロードしてきてDVDに焼き、起動。

dd_rescueで無事にHDDの全データをクローニングでき、しかも結果としてはエラーなど見つからず。じゃあWindows上でイメージコピーした時の失敗は何だったの?とは思ったけれど、まぁ終わり良ければすべてよし。

という訳で、無事にST31000520ASの物理障害は解決した。ちなみにその後、障害を起こしたST31000520ASを一時ファイル置き場として使ってみているけれど、特に問題は起きていない。きっと突然死するだろうから信頼はできないが。
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